尾道青年会議所『社訓づくり』報告

家訓🎲スゴロク 尾道慕情編

 

平成29年11月10日、尾道青年会議所さまの新人研修の席にお招きいただき、『勝つ会社、勝つJC、勝つ地域』をテーマに社訓づくりのセミナーを開催させて頂きました

 

尾道とは?

尾道は、坂と猫の街。瀬戸内海に面した風光明媚な街は古くから交通の要衝として栄え、いまも多くの観光客が訪れています。

 

近年では、愛媛県今治市までつながる「しまなみ海道」を自転車で渡るツアーが人気で、チャリンカーの聖地としてさらに注目をあびています。

 

天然の良港をかかえ、瀬戸内海を往来する舟の寄港地として発展してきた尾道。しかし市街地を形成する土地が足りないのが弱点で、人々は、車も通れない坂道をつくり、崖に、はいつくばるように暮らしてきました。

 

昭和40年代の高度成長期には、経済構造が変化し、寄港地としての機能は薄れ街は埋没してしまいます。しかし、開発が進まなかったおかげで、どこか懐かしい昭和の風景が保存されることとなり、逆に注目が集まっていくのでした。また、尾道出身で、「時をかける少女」などの作品で知られる大林監督は、映画のロケ地として尾道を紹介。全国にどこにもないオンリーワンの街としてその地位を不動のものにしました。

 

近年では、坂のまち、猫のまちとしての魅力。さらに、空き家をイノベーションし、都会からの移住者が続々とあつまって更なる活気を生んでいます。京都や大阪の観光ではお寺をみたり博物館をみたり、用意された観光コースをめぐるのが一般的です。しかし尾道は、観光客自身が自分なりの尾道の素晴らしさを見つける街です。幡谷も、そんな魅力にとりつかれた一人なのです。 

オンリーワンの企業づくり

 

尾道青年会議所は、尾道につどう青年経済人が組織する団体です。ぱっと見た印象では、造船業や、お寺さん、魚業関連のメンバーが多いロムさんです。

 

今回のセミナーでは、尾道在住で、家訓ニスト協会の安部副会長の紹介で、新人・アカデミー研修の講師としてお招きいただきました。

 

そとから見れば羨ましい限りの尾道の街も、実際、商いをしているメンバーの皆様からすれば大変な苦労があるようです。とくにJCに入会したてのメンバーさんは、商売の苦労に加え、JCのよくわからんルールや、お金や時間に悪戦苦闘していることでしょう

 

セミナーではそんなメンバーさんを応援するために、「勝つ会社、勝つJC、勝つ地域」をテーマに、社訓づくりに挑戦いただきました。

 

幡谷が考える「勝つ」とは、売上とかシェアとかでなく、【必要とされる】という意味です。

 

99%の会社は創業30年でなくなるというデータがあります。例えば、日本一の売上高を誇ったダイエーであっても市場から退場させられたようにマーケットは過酷なものです

一方、尾道にある後藤飲料は創業80周年をこえ、島でしか買えないという立地の悪さを逆手にとり?繁盛しています。

 

尾道市向島にある後藤飲料は、マニアの間では聖地とされ、幻の地サイダーと呼ばれています。幻だと言われる理由は、向島でしか飲めないから。サイダーの瓶はすでに生産を終了したもので、リターナルしてもらえないと、営業も終了せざるえないギリギリの?経営です(*_*)

しかし、そんなギリギリ感もあいなって、瓶が島内から持ち出せないことが逆に注目を集め、ネット通販が全盛の時代に、向島にいかないと飲めない激レアが注目をあびています。幡谷も、伺ったこの日も、北海道からきた客がいたとのこと。商いは、便利だけが答えじゃない。ときには不合理さも、武器になるのです。

 
全員じゃなくていい誰かに【必要とされる】かぎり商いは続けられます。
ただし、必要とされるための努力は尋常ではなし得ぬものでもあります

 

三笠山に登る第一歩  富士山に登る第一歩  

同じ一歩でも覚悟がちがう  

どこまで行くつもりか  どこまで登るつもりか  

目標がその日その日を支配する

 (横浜高校 元監督 渡辺元智)


セミナーで作成いただいた社訓は、シンプルなもので当たり前のことしか書いてもらっていません。 ただし、当たり前のことを当たり前じゃないレベルでやる事が、オンリーワンの企業になるための条件です。地サイダーの後藤飲料さんと等しく、敷き詰めていけば、どんな会社にもストロングポイントがあるはずです。ないものねだりはもうやめて、等身大の経営につとめましょう
 
自分自身、経営者として出来ていないことばかりですが、フレッシュな新人さんのまっすぐな視線に、逆に勉強させていただいたセミナーとなりました
  

改めてお招きいただきました太田理事長さま、ご設営いただきました日暮委員長さまありがとうございました。社訓づくりで、企業の発展を、ひいては、JC、そして尾道の街がもっともっといい街になること祈念します。