陰徳のすゝめ

 陰徳あれば必ず陽報あり


解説=

「陰徳」は、陰で得を積むこと。

「陽報」とは、はっきりと現れるよい報いのこと。

『淮南子・人間訓』に「陰徳有る者は、必ず陽報有り。陰行有る者は、必ず昭名有り(人知れず徳を積む者には必ず誰の目にも明らかなよい報いがあり、隠れて善行をしている者には必ずはっきりとした名誉があるものだ)」とあるのに基づく。

 

  

全国で家訓づくりをすすめる中で、埼玉県朝霞市での開催の折、こんな創作家訓をつくられたお父さんがいらっしゃいました。

 

「ありがとうと言おう。そして、ありがとうと言われる人間になろう」

 

自分が幸せになるための一番の近道は、他人を幸せにすることであるとも言います。

しかし、本日ご紹介する「陰徳」は、他人のために汗をかきながら、なおかつ、他人から「ありがとう」と言わせないストイックすぎる精神です。

 

末っ子体質の消えない家訓二ストは、いつもどこかで褒めてもらえることを期待しています。しかし、気づかせない優しさこそ、本当の優しさなのかもしれません。

 

今回のブログでは、そんな「陰徳」の世界を探求してみたいと思います

 



陰徳あれば必ず陽報あり

【出典】『淮南子』

 

 

アーティストのジョンレノンは、奥様が日本人(オノ・ヨーコ)だったこともあり、日本文化に造詣の深い人物でした。そして、そんなジョンが、一番愛した日本語は、『OKAGESAMA(オカゲサマデ)』という言葉だったそうです。ジョンはこういっています『OKAGESAMAは、世界のなかで、もっとも美しい』っと・・・

 

日本では、人が自分ひとりの力によらずに、神仏や、祖先や、自然や、あらゆる人々である世間の「お蔭」を蒙って生きていると、考えられてきました。

 

「カゴに乗る人、担ぐ人。それまたワラジをつくる人」 という言葉があります。お世話になった方に「ありがとう」という。ここまでなら大抵の人ならできるはずです。

しかし、ワラジを編んだ人に、「ありがとう」といえるでしょうか?

 

同じように、カゴをつくった人、あるいは、道を整備した人、掃除をした人、送り出した人、待っている人・・・ 私たちの日常は、目に見えないたくさん「ありがとう」で作られています。

 

そして「ありがとう」という感謝の代わりに、それぞれが、それぞれの場所や時間で、精一杯ひとのために生きることが何より尊いことです。この時の「ひとのため」とは、早起きして、町内の掃除をしろ!という意味でなく、それぞれの役割のなか、お父さんはお仕事を通じて、誰かの陰となり、あるいはお母さんは、一生懸命、家事するなかで、また誰かの陰となり、そんなやさしい循環で社会をつくっていくべきだ!っとわたし達の先祖は伝えてきたのかもしれません。

 

「おかげさま」の理論とは、世の中の「お蔭」への感謝の気持ちを、自分の日常の中で恩返しししていくこと。そして自分自身も誰かの「陰」になることで、世の中はハッピーにしていくものです^^

 

そして、一歩進めば、「おかげさま」=「陰徳」と考えることもできます。

 

目に見えないたくさんの人の善意。これを総称して「陰」そして尊称をつけ「お陰様」っと表現しているとニストは考えます。

 

ビートたけしの母、さきさんも、同じような発言をされています。

「ありがとう、と気づかれるような優しさは、自己満足だ」という名言をのこしています。

 

ひとしれず、そしてさりげなく、ひとに優しさがふるまえるようなそんな男になりたいものです^^;

 

ひとりは誰かのために、誰かは一人のために

「陰徳」をつみ、社会を明るく、そして阪神を優勝させましょう^^

 

 

 ※陰徳こぼれ話


陰徳とネットで検索すると必ず出てくるのが、安田グループの創始者・安田善次郎のお話です。陰徳を実践されていた善次郎は、起業家として数々の事業を成功させる一方、えげつない商法をとっていたことから、世間から金の亡者だとバッシングをうけ、人生の最期は、暗殺される憂き目にあいます。


暗殺されたのに当時の新聞は、「それみたことか!」との論評が多くしめ、一代で財をなした成功者は悲運の人になってしまいました。


しかし、善次郎の死後、人知れず大きな寄付をしていたことが判明します。その代表例が東大に立つ大講堂です。この大きな寄付を善次郎は匿名で実現しています。なおかつ「陰徳」を実践する男は、自分の名前が出ないようにお願いしていたそうです。

いまも、東大にたつ安田講堂は、死後、その名をつけたものです。遅すぎる名誉回復となりましたが、善次郎にとっては、快心の「陰の徳」だったのかもしれません。


「陰徳」のひと、善次郎。実はジョンの嫁、オノ・ヨーコは善次郎のひ孫にあたります。

時と、国をこえ、善次郎の精神は、ジョンレノンによって詩となり世界をかけめぐったのかもしれません^^


陰徳あれば必ず陽報あり

世界中の人が陰徳をこころがけ、褒められることも求めず他人のため誠実に生きることができたなら、戦争も、イザコザもなくなる世界になるかもしれません。陰徳な世界をイマジンです^^