ガンダムで考える近現代史 ①

温故知新。古きを訪ねて新しきを知る

ガンダムを訪ねて、世界を知る・・・


全国2000万人のガンダム世代に贈る「ガンダムで考える近現代史」の登場です^^



機動戦士ガンダムは、国民的な人気をいまなお獲得しているアニメーション作品です。

 

『機動戦士ガンダム』(きどうせんしガンダム、MOBILE SUIT GUNDAM)は、日本サンライズ制作の日本のロボットアニメ。テレビシリーズアニメとして1979年から名古屋テレビほかで放映されました

 

放映が始まったのが35年も前。しかも、放映当初は複雑すぎる設定のためか人気がでず、のちに再放送と、「ガンプラ」と言われたプラモデルの人気で、爆発的人気をはくし、今にいたります。

 

当時、小学生だった家訓ニストにとっては、ガンダムの世界観は大変むずかしいものでした。単純な勧善懲悪ものが占めていた他のアニメとは違い、ヒーローであるはずの地球連邦軍と、敵であるジオン軍のお互いの「正義」が交錯し、誰が敵で、誰が味方なのか?さっぱり分からなかった記憶があります

 

ここで、ガンダム初心者のために簡単に世界観を紹介します

 

時代は、宇宙世紀79年。増えすぎた人類の一部は地球を離れ、スペースコロニーといわれる宇宙に浮かぶ母船に移住し暮らし始めました。

 

ここで、地球で暮らす人類に対し、宇宙に暮らす移住者が独立をもとめ戦争

が始まります。まず独立を訴えたのが、ジオン・ズム・ダイクン。つづいて政権を握ったザビ家が独立戦争をしかけ、このジオン公国と、地球の連邦軍との戦いが、ガンダムの物語となります

 

ただし、物語に登場する人物設定は複雑で、例をあげると、主人公のアムロのライバルであるジオン公国のシャーは、ジオン軍に属しながらも、ジオン軍を率いるザビ家の打倒を目的とします。その理由は、前述のジオン・ズム・ダイクンの実の息子がシャーであり、ジオンなきあと、公国をのっとったのが、ザビ家だったからです。そして、シャーの妹、アルテーシアは、セーラと名を変え、連邦軍に加わり、ジオンと戦っていきます・・・

 

・・・むずっ(*_*)

詳細は、ぜひTSUTAYAで、借りてみてください(^_^;)

 

連邦軍の正義、そして独立をもとめるジオンの正義。

いずれも、「正義」をかけて戦うもの。それが戦争です。

 

ガンダムで学ぶ近現代史についても、近現代史の中の戦争を、単純に勧善懲悪でなく、互いの掲げる「正義」について論じていきます

 

まずは、物語のなかでは連邦軍にやっつけられたジオン公国の掲げる正義について紹介します。

 

ジオン:宇宙で生活しているんだから、地球の人にあれこれ、いわれ税金を払う必要はない! 独立させて<(`^´)>

地球連邦:やだ

ジオン:じゃ、戦争だ!

 

以上です。

この構図はそのまま、アメリカの独立にも当てはまります

 

アメリカへの移住者:新大陸で生活しているんだから、本国(イギリス)にあれこれ言われ、税金をおさめるのは納得いかない<(`^´)>

イギリス:やだ

アメリカ:じゃ、戦争だ!

 

という構図です

 

実社会では、アメリカが独立戦争に勝利し、今に至ります。もちろんアメリカは自分たちの戦いを「正義」と疑わないし、イギリスにとっては、移民者は、裏切り者です。

しかし、アメリカ内部では、先住民を駆逐し、あるいは独立を図ったとしても握りつぶす「正義」もあるのです。

 

結局、歴史の「正義」とは勝ったものの、「正義」ということがお分かりいただけたでしょうか?

ガンダムの中では、連邦(地球)が勝利し、ジオン(宇宙)の「正義」は握りつぶされました

 

いまの国際情勢で、混迷をふかめる中東地域の中にもお互いの掲げる「正義」の正当性があるのです。

 

無茶をやってるイスラム国からすれば、他国、とくに西欧文化の流入が信じる神様への冒涜であるとの「正義」をかかげ、民間人を殺戮します。

一方、アメリカはテロリスト集団の撲滅を「正義」とかかげ、戦います。しかし、テロリストだけを狙い撃ちにできる爆薬などなく、罪なき一般人の多くをまきぞいにしてきました。この時の遺族の気持ちはどうでしょう?こうなると多少無理をしても、アルカイダに協力したり、自爆テロをはかる者もあらわれます。負の連鎖です。

 

そもそも、この負の連鎖は100年をかけた怨念です

 

①オスマン帝国が滅亡し、ヨーロッパ諸国が鉛筆で線をかき。根拠のない分割統治をはじめる

②民族、とくに宗教に配慮しなかったので、もめる

③ただでさえ、もめているのに、第二次世界大戦後、イスラエルが建国され、アラブ人が住んでいた土地を奪われる

④さらにもめているのを、アメリカにいるユダヤ資本家が、政府に介入し軍事力で、まわりのアラブ諸国をたたきつぶす

⑤ソ連がアフガニスタンに侵攻すると、アメリカはソ連を倒すためゲリラ兵を支援する

⑥ソ連が撤退したら、アメリカはゲリラを見捨て、怒ったゲリラがアルカイダとなり、「9.11」ニューヨークでのテロをおこす

⑦アメリカが、アルカイダを殲滅。大量破壊兵器があると嘘をつき、イラクのフセインもたおす

⑧そもそも、民族間の対立があったので、フセイン亡きあと、国が乱れ、イスラム国なる過激派が誕生する

⑨イスラム国が世界中で無茶をする

⑩西側諸国が、団結してイスラム国と戦う(→いまここ)

 

アラブの人々の「正義」

そしてアメリカの「正義」

いずれが正しいのか?もはや僕には論じられません。

 

しかし、温故知新。古きを訪ね新しきを知る。

歴史を学ぶことで、「正義」の真実と出会うことができるのではないでしょうか?

 

日本も70年前、「正義」をかかげ西欧諸国と戦った歴史があります。

 

日本の正義とは民族の独立です。戦争によって国内300万の人命を失い敗戦しましたが、日本の「正義」は、フィリピン、インドネシア、ベトナム、インドの独立をサポートする形となり、以後、ドミノ倒しのようにアフリカ、中南米、そして中東地域も、独立に成功することなります。

結果、第二次世界大戦前は10ちょっとの西欧諸国が180国を支配していた帝国主義が終焉することになったのです。

 

中東地域に親日国が多い理由も、独立に勇気を与えた点。そして。広島、長崎に原爆を落とされても、なお立ち上がり、世界屈指の経済大国になった点が評価されているのではないでしょうか?

 

もちろん、戦争中には、激戦地のなかで住民に被害がおよんだケース。そして韓国、中国、台湾では、民族の誇りを奪った一方的な「正義」もありました

 

温故知新。古きを訪ね新しきを知る。

歴史を学ぶことで、「正義」の真実と出会うことができます。

 

家訓ニストは、ややこしい近代史を身に着けるため、ガンダムの映画版3部作をご覧いただくことを推奨します。TYUTAYAの定員さんに、「ファーストガンダムおねがいします!」っとお尋ねください。シリーズの累計作品は膨大です。初心者のみなさまは、かならず「ファースト」から履修ください^^;

 

ガンダムでまなぶ近代史はいかがだったでしょうか?

行楽地にいくだけが、旅ではない。せっかく週末、ご家族と共に、ガンダムの世界へ、いい旅に出られることを祈念します^^

 

ビール片手にガンダム三昧・・・よい週末を 酔い週末を