スカイマークと茨城空港

飛行機会社のスカイマークが、民事再生法の適用を申請しました

簡単にいうと倒産です


ANA,JALにつづき、国内6%のシェアをもつスカイマークでしたが、史上最高益をだした11年から、わずか3年での破綻となりました。負債は1000億と言われています


報道ベースでは拡大路線が失敗し、燃料だかや、致命的となったエアバス社との契約不履行の問題で投資家から嫌われ、危機が表面化したあと、あっけなく倒産してしまいました


スカイマークの経営陣のかじ取りには疑問が残る一方、歴史の中でスカイマークがはたした役割を論じる必要があります。そもそも、日本一の飛行機会社だったJALも倒産するほど、飛行機ビジネスは厳しいものなのです


また、単純にスカイマークを利用していなかったとしても、第3の航空会社の出現は、ANA,JALの価格を下げる効果をもたらしました

資本主義世界において、競争とは、「善」。この「善」はあまねく社会で楽しむことができる「善」でもあります


挑戦者であったスカイマークが倒産したのは残念ですが、社会に善をもたらし、風穴をあけた功績は素晴らしいものでした


そして、スカイマークは大手2社が見向きもしない地方空港を結ぶ役割も果たしています。その恩恵を最も得たのが、首都圏第3空港となった茨城空港です


茨城空港は、2010年3月に開業したものの、開業当時、路線便がない空港として、逆に注目をあびました。つまり、飛行機の飛ばない空港の誕生です(*_*)


全国100番目の地方空港にして、無駄使いの王様。そして、前代未聞の飛行機の飛ばない空港・・・

マスコミは、茨城空港の行く末を案じ、連日、過剰な報道を繰り返しました・・・


しかし、ひょうたんからコマ? 認知度が上がったことで、飛ばない空港が注目され、連日、観光客が訪れる逆転現象がおき、何万人もの観覧者が訪れました。それに呼応するように、前述のスカイマークが、神戸便の就航を決定、その後、北海道、九州便も増発。海外向けも中国の春秋航空が乗り入れ、首都圏第3空港の面目を果たしています


2010年に8000人だった利用客も、13年度には、30万人となっています。

また同時期に誕生した静岡空港が1900億の費用がかかったところ、自衛隊との共用空港である茨城空港は250億円で建設されています。

また、航空管制塔などの費用も、自衛隊の負担であり県民の負担は少なく、また自衛隊にとっても、緊急時の滑走路を利用できるメリット等の1石3鳥、1空3鳥の素晴らしい空港に成長しました


家訓二ストも、これまでの家訓の旅の中で、この茨城空港と、スカイマークを何度も利用させていただきました


一連の報道のなかでは、スカイマークを責めるものが多く、非常に寂しい思いです。挑戦者に厳しい・・・それが日本のメンタリティーなのかもしれません。

この挑戦がなければ、ANAも、JALも、古い体質を引きずったままであり、また茨城空港も、250億の壮大な原っぱだったことが予想されます。


そもそも、全国26ある国営空港のなかで黒字の空港は4つだけとのデータもあり、民間で飛行機をもち運営していくことは、誰が経営しても厳しいといわざるおえません


空の便の価格がさがることは、交流人口の増加をもたらす効果があります

単純に、観光客の誘致だけでなく、これまでなかった「ルート」ができることは、新しい人との交流、そして新しいイノベーションをおこすきっかけとなるのです

事実、茨城空港では、想定以上にビジネス客が訪れ、北関東にある工場をまわる営業マンが増えています


水戸駅から、東京駅までは特急のスーパーひたちを乗り継いで、1時間30分

。さらに大阪までいくためには、2時間30分をたし、費用も15000円をこしてきます

茨城空港から、大阪にいくと仮定すると、神戸までが1時間半。そして乗り継いでも1時間もせず、大阪、京都にいくことが可能です

しかも費用は、1万円。早割では7000円台という便利さでした。


人々を豊かにするものは、交流です。そしてその交流の足として活躍したスカイマークが市場から撤退しようとしています

家訓二ストは、これまでの挑戦をたたえ、今後の存続をねがいこれからもスカイマークと茨城空港を応援していきます!っていうか便利なだけなんですけどね(*_*) 

 

がんばれスカイマーク! 

スカイマーク支援のため関西方面の皆様の家訓づくりのオーダーをおましています