道徳なき経済は、犯罪。経済なき道徳は寝言。(二宮尊徳)

画像:老舗の空気感
画像:老舗の空気感

【道徳なき経済は犯罪であり、経済なき道徳は寝言である。】

江戸時代の偉人「二宮尊徳」の名言です。

 

一見、道徳とは遠い「商い」こそが、日本の道徳感を醸成してきた!っと言ったらあなたはどう感じますか?

そして、正直を基礎に、「道徳」に基づいた経営が、日本を世界随一の経済大国に押し上げたといったら言い過ぎでしょうか?

 

今回は、誰にも頼まれていませんシリーズ、経営と「徳」というテーマで考察してみたいとおもいます。

 

 

家訓づくりプログラムの中では、日本は創業200年以上の老舗企業の数が世界で一番多いことを紹介させてもらっています。

老舗企業が、長い間、「商い」を保つっということは、長い間、社会に必要とされる存在であったことを証明しています。

 

「必要とされる」これが、「祐徳」の思想であると家訓二ストが考えます。

つまり不道徳な会社は、一時は稼いでも、時へれば、市場から退場していくのです。

 

「徳」という良心をもとにした「商い」は、近江商人の心情に代表される

「売り手よし 買い手よし 世間よし」の3方よしの思想に凝縮されるとおもいます。

 

いいことをすれば、商売がうまくいく! これほどのポイントカードが世界中どこにあるでしょうか?

さもすると、CSRっといった会社の社会的責任などと横文字をつかって、花を植えたり、こどものキャンプをしたり・・・っと、塗り絵のような「道徳」に僕はしらじらさを感じます。

 

 

「道徳」をベースにした「商い」が、実は社会資本を担っていることをぼくらは当たり前のようにうけとめ、空気のように?無視しています。

先の震災時、企業の経済活動が止まった時、街になにが起ったのか?思い出す必要があるとおもいませんか?

 

今、日本全国、コンビニにいけば、24時間好きなものが並んでいます。

わがままな消費者のためにお店では1日に4回、棚がえを行い、それに伴いトラックが一日数回の配送をおこない、さらに棚に置く商品には、各メーカーの見えない努力が・・・

 

しょせん金儲けっと言われそうですが、金儲けが、コンビニ限らず衣食住を快適なものにかえ、社会を豊かにしまくっていることを知るべきです^^ そして、これを道徳のある経済であるっと定義するべきです。

 

そして、社会の構成する会社のおのおのが、不断の努力を積み重ね、コンビニの棚を埋めていることに感謝しましょう。

極論をいえば何をしてくれるか?わからない神様よりも、コンビニのほうが、大事になってしまっているのかも知れません ^^;

 

 

不断の努力、商いの中で、ずるをするといけない。あるいは、ずるをすると取引先が減っていく。この当たり前の論理について、たとえば汚職が起る公○員や大企業にプロットしてみてください。

汚職構造を引きずる組織では、ずるをする。告発をする。自分がとばされる・・・ なので見ないふりをする(><) 売上がさがる。意見する。やらされる。なので見ないふりをする。 ・・・どこに「道徳」があるのでしょう?どこに人間の「良心」があるのでしょう?

 

 

商売人が蟻のように働きまわり、道徳を規範とする楽園をこの地球につくったことは、奇跡です!

そしてお客様に迷惑をかけない!この1点をとりあげただけでも、楽園を構成する何万という中小企業のおっちゃんの道徳観をぼくは国宝と考えます

 

世界中で老舗といわれる会社が一番多い国、日本。

そして日本は赤字法人が多い国でもあります。利潤をもとめる会社組織が、赤字でも続ける理由は、「迷惑をかけない」という道徳心の賜物です。武士はくわねど高楊枝・・・とは、江戸時代のことば、今日も汗して働く商人にこそ、サムライ以上のサムライスピリットを感じます

 

 

寝言は寝て言え。道徳は儲けてから言え。

 

商人の小汚い駆け引きの中に横たわる「徳」というゆりかごに乾杯です。