松下幸之助にみる綱領(社訓)の重要性

画像:ドヤ顔の松下さん
画像:ドヤ顔の松下さん

松下電器綱領:

産業人たるの本分に徹し 社会生活の改善と向上をはかり

世界文化の進展に寄興せんことを期す

 

パナソニック(旧社名:松下電器産業、松下電器製作所、松下電気器具製作所)を一代で築き上げた日本屈指の経営者で、経営の神様とも称された。PHP研究所を設立して倫理教育に乗り出す一方、晩年は松下政経塾を立ち上げ政治家の育成にも意を注いだ。政経塾からは、2011年 野田総理が誕生している。

松下氏は、社員に対し、「松下電器は何をつくっている会社か」と尋ねられたら、「人をつくるところでございます。あわせて電気製品をつくっています」と申しおくっていたとの逸話は有名。

 

ほかにも、「水道哲学」を打ち出し、幸之助曰く、

「われわれ産業人の使命も、水道の水のように物資を無尽蔵たらしめ、いかに貴重なものでも量を多く生産し、無代に等しい価格で世間に提供することである。これによって貧乏を追放し、人々に幸福をもたらし、この世に浄土を建設する、これが松下電器(後にパナソニックに改称)の真の使命である」。

 

文句なしに、松下さん偉い!そして綱領(社訓)も、素晴らしい。

問題は、松下さんの死去(1989年)以降の松下電器の歩みがどうなったか?という視点で、家訓二ストなりの考察をしてみます。

 

偉大なる創業者の死というのもは、どの会社にも起こること、陳腐にいえば事業継承という言葉になるが、問題は、「事業」を引き継ぐのでなく「哲学」を引き継げるか?という一点です。

大きな売り上げがあると、その売り上げを守る姿勢は当然のことである、その際とられる手法は、売上の「ために」に何ができるのか?という風になりがちです。

実はこの時点で、ブレブレ(T_T)。創業者は、世界文化の寄興を目的とし、その手法として、電器を使っているにすぎません。売り上げ至上主義には、哲学はありません

 

幸之助の死後、パナソニックがとった施策はまさに哲学なき迷走に落ち込んでいきます。そして近年、経営危機の報道にまで至りました。後継の経営者達が、「当然」と思われた判断がことどとく失敗したあかつきの悲劇なのです。

 

では、パナソニックは、何に帰るべきなのか?やはりそこは、哲学があり、綱領であるべきです。

そのために、今一度、松下幸之助が打ち立てた綱領に戻る必要があるのではないでしょうか?

 

ここで、生前の業績をたたえながら、綱領の分析をします。

 

戦後、松下幸之助は、GHQから公職追放の憂き目にあいます。この時、労働組合から追放取り下げの嘆願がでて、外人さん達は驚くことになります。内部留保をとりくずし社員の雇用を守ってきた事実も公になり、嘆願は認められ幸之助は、実業界の第一線に復帰することになりました。

松下電器は、綱領にあるとおり、社会貢献を第一義に、そのためにも社員の人としての在り方を訴求する会社でした

「松下は、人間をつくる会社です。あわせて電気製品もつくっています。」

社員にそういわせるよう指示したとの逸話も残っています。

 

では、創業者の死後、会社は何をしたのか?

まず、ブランド名の統一。松下電器、ナショナル、パナソニックを、パナソニックに統一され社名も変更されました。この案件は、幸之助が大反対であったと言われています。ブランド統一でもたらされる「利」は、効率。そもそも、水道哲学に、ブランドという概念が似合いません。

じゃんじゃん作って、じゃんじゃん売れば、結果みんなが幸せになる(幡谷意訳)という哲学に、ブランドイメージとかは、邪魔でしょう^^ そしてこの手法を韓国勢がとりいれ、飛ぶ鳥を落としまくっているあたりも、時代の皮肉です。

 

そして業績悪化にともない、人間をつくる会社は、派遣ぎり、リストラっという選択をしていきます。苦しい時代にこそ、綱領をまもる姿勢がほしかった・・・ 

その他にも、テレビのナショナル劇場の廃止というのもありました、おじいちゃん、おばあちゃんのバイブル「水戸黄門」の放映がなくなったのも、一連のリストラの影響でした。・・・幸之助さん、怒っているだろうな^^;

 

生前、最後の仕事として社会変革には、政治をかえる必要を感じ、70億という私財をとうじ松下政経塾をたちあげました。野田総理をはじめ、与野党ともに政経塾出身の政治家達は確かに時代をつくりはじめています。

松下幸之助がご存命として、「今」なにを選択するのか?気になります^^

 

たとえ、失敗しても一から同じ会社をつくってやる!という気概が、創業者にはあります。つまり、売上なんて屁とも思っていない。そして無くなっても、最初に戻るだけだと「博打」(思い切った手段)を打てるのも、創業者の特徴です。

引き継いだ経営者は、これができない。実は、幡谷もそんなひよっ子経営者の一人です

 

今回のブログを書くにあたり、ネットサーフィンをしていると、戦前、幸之助が超高額のラジオの特許を買い取り、それを公開したことで、ラジオの価格低下が加速され、一気に普及。結果、国民に娯楽の時間をもたらしたことを勉強させていただきました。

 

時代の荒波に、松下幸之助は何をみるのか?

家訓プログラムの特許をかいとり、ひろく国民に・・・

 

家訓二スト綱領:

家訓二ストたるの本分に徹し 社会生活の改善と向上をはかり

世界文化の進展に寄興せんことを期す

 

幸之助にはなれずとも せめてなりたや ノーベル賞

 

以上、めざすべき道を確認できた家訓二ストでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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